2023/03/04 高野町長 平野嘉也(よしや)先生 授業レポート

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高野町長 平野嘉也(よしや)先生 授業レポート

第一期6回目、1時間目は高野町長 平野嘉也先生の授業です。

平野先生は高野町でお生まれになり、薬剤師として高野山総合病院で20年間勤務しておられた方です。バンド活動やサーフィン、ボーイスカウトなどを楽しんできたチャラ男だとユーモアを交えて自己紹介され、とても若々しい印象を受けました。

高野山は金剛峯寺の土地の中にある寺内町で宗祖は弘法大師。今年は1250年の誕生祭の年、平野先生から、「お大師様の誕生と入定の年を知っていますか」との質問がありました。答えは774年~835年。お坊さんたちの年号の覚え方は「名無し(ななし)のはみご」だそうです。覚えの悪い私でもスラッと覚えられました。(笑)

〇観光事業について

外国人観光客を増やすためにYouTube等を活用した海外に向けての発信をしています。実際に高野山を訪れた外国人の街頭インタビューを使っての「高野山に行きたい」と思わせる、心に訴えるビデオやイメージソングです。
実際にそのビデオを見せていただいた中で「また高野山に戻りたいcomebackcomeback」と話す外国人女性の声が印象に残りました。

また外国人観光客に訴求する多言語解説、FreeWi-Fiの環境整備、きれいな公衆トイレ、宿坊体験、街並み整備(高野山らしい風景、わかりやすいピトグラフなど)にも取り組んでいます。

SNSで全世界に良いことも悪いことも一瞬で拡散される時代、観光の質を落とさないようにしなければならず、また林間学校などで訪れる日本人が減っているため、ふるさと納税を利用した学校や会社の研修の誘致などにも力を入れています。

〇町の教育、子育てについて

高野町9年間英語教育プロジェクト構想(小1から中3で学ぶカリキュラム)として学習指導者の質の向上に取り組み、またそんな高野町の教育を受けたいと思う移住者を増やそうとしています。(移住者が移住者を連れてくる行政の後方支援、地元との調整など)

〇一次産業地域おこしについて

富貴地区でホップ栽培を始め(鳥獣害が少なく高収入)宿坊に泊まらないと飲めないプレミアムな「天空般若ビール」を作りました。

胡麻豆腐のしぼりかす・高野六木・寺院の線香の灰などを利用した土壌改良をして、トウキ(漢方薬)栽培の継承にも取り組んでいます。

〇平野先生の授業を終えて

平野先生のお話を聞いてコロナ打撃から観光回復へかける熱意、地域振興に奮闘されているようすが伝わってきました。

日本人としての誇りや目に見えない大切なものを感じさせてくれる天空の聖地。
何度も訪れたことがありますが、平野先生のお話をうかがい、次回は今までとは違った視点で高野山を感じられる気がします。

最後の質問コーナーで、なぜ町長に立候補されたのかを尋ねられ、ずっと悩んでいたある日、寝ている耳元で『おまえがやれ』という声がしたそうで、平野先生はお大師様の声だと思い決心がついたそうです。友達にそのことを話すと「それは悩んでいる姿を見たくない奥さんの声ちゃうか」といわれたとか。

感動あり笑いありの楽しい講義でした。

(授業レポート:読書部 永山郁子)

 

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