23/08/05   JBpress 編集主幹 川嶋 諭(かわしま さとし)先生

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23/08/05   JBpress 編集主幹 川嶋 諭(かわしま さとし)先生

 

8月5日(土)2時間目の授業はJBpress編集主幹 川嶋 諭先生。日経メディアの編集長を25年間務められ、その後、ニッケイビジネスオンラインを立ち上げて、ビジネスネットメディアの先駆けとなられた方です。

 

ネットメディア「JBpress」の誕生

川嶋先生は1996年(その前年1995年にWindows95が発売)、まだほとんどインターネットが知られていない時代にwebサイトを設立されました。が、それから10年間ネット事業はほとんどやめておられたということでした。

 

ところが赴任先の米国で紙からネットへとメディアが移り変わっていくのを目の当たりにされ、2006年、10年ぶりに日本に戻られた時に日経ビジネスオンラインを立ち上げました。

2008年には日経ビジネスオンラインの仲間9人で(株)日本ビジネスプレスを創業、地域創生と国際化を2つの柱に据えたネットメディア「JBpress」が誕生しました。

 

地域活性化とweb発信

先生によると、「地域活性化にネット発信は不可欠である」とのこと。

そこで、

目指せ「紀州かつらぎ熱中小学校新聞」創刊!

を提案していただきました。

 

例えば、読売新聞は米国でも類を見ない1000万部もの大部数を発行する新聞ですが、このように情報を東京から放射線状に発信するのでは、地方が置いていかれる状態となってしまう懸念があります。

現に、地方の記事は読まれないので大手新聞社はあまり掲載しないとのこと。

けれど、逆にネットでは地方の記事がよく読まれていて、海外の人も目を留めてくれるのだそうです。

 

川嶋先生が早稲田大学と共同で研究、実証実験を行った結果、地方の置かれているつらい現状をそのまま書くのではなく、その土地で頑張っている人を取り上げたなら、その記事は多くの人に読まれたということでした。

しかも、ちょっと見出しを工夫するだけで格段に読まれるようになるのだとか。

一目で読者をひきつける見出しをつけて、その地域の話題を記事にする。

「書き方によっては地方の話は宝」となるのだということです。

熱中小学校での学びの課題である、地方創生・活性化について、ここ紀州かつらぎ熱中小学校から発信していくのは、大変有意義なことだと思いました。

 

Chat GTPから見えてくるもの

また、川嶋先生は話題のChat GTPにも触れられました。

Chat GTPに記事を書かせると未だ発展途上のため、そのままだと間違いだらけになってしまいます。まだまだ人の目や手が必要であり、きちんと検証し、修正することが大切です。

 

また、人間にしかできないことは何かを改めて考え、取り上げるテーマ、取材する人や物に対しての想いや血の通ったものこそが、読者の心をとらえるのではないかと思いました。

 

地方の取り組みを世界へ発信

先生が編集主幹をされている「JBpress」は、既存のメディアのwebへの進出をお手伝いしてる会社でもあります。

例えば、福井新聞や沖縄タイムスなどのwebサイトは地方から東京など都市部への発信です。創業したての頃は各社まだまだネットは早いという時代でしたが、今や受注が追いつかない程になってるとのことです。

先生は、そういう情報発信の「場を提供したい」のだとおっしゃいます。

地方の取り組みを東京に伝え、世界に発信していく……

地域を愛する人こそが情報発信をして欲しいのだと。

 

記事を書く試み

授業ではもう一つ、「皆さんに記事を書いてほしい」とのご提案をいただきました。

いきなりプロのwebメディアに⁉と、ビックリしましたが、文章の書き方のアドバイスもしてくださいました。

・文章は短くていい

・宣伝くさくなるとダメ

・違う目線を少しずつ入れる

・タイトルは大事でちょっと飛ばし気味に書くと良い

・面白い記事を三度書いて読まれると、どんどん読者がついてくる

……などなど。

とはいえ、普段文章を書かない私には頭を抱えそうになりますが……。

 

授業の最後には生徒がグループに分かれ、記事になりそうなテーマを考えて発表する場がありました。

短い時間でのミーティングではありましたが、いろんなテーマが上がってきました。

それに対して先生は一つ一つ向き合ってアドバイスをくださったのですが、その時の先生は長年第一線で「読者に何が喜ばれるか」を常に考えてこられた「編集者」として、私たちと真摯に向き合っていただいてるように感じられました。

 

授業を終えて

「こういうことをやってると、面白いことが起こるかも知れない」

その可能性が無限に感じられる授業でした。

それに対し私たちも行動し、先生の今日の授業に応えていきたいと思います。

 

川嶋先生、刺激的なお話をどうもありがとうございました。

 

(授業レポート:ライター部 貞廣清美)


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