かつらぎ熱中小学校第三期1回目の授業、2時間目は田中敦先生でした。田中先生は熱中小学校では算数教師、本業は山形大学理工学部准教授をされています。
近寄りがたい肩書ですが、話し始めると気さくで、すぐに友達になれそうな親しみを感じる先生でした。
ご出身は新潟県。数学を好きになったきっかけは小学校3年生の時に担任だった飯塚先生とのことです。
意外だったのは数学科では数字を扱わず「n」で表すことが多いため、計算が苦手だということでした。
6つの「約束」
授業を受ける前の心構えとして6つの約束がありました。
① ひねくれた考えは✖
② クレーム✖
③ 知ったかぶり✖
④ 素直な反応は大歓迎
⑤ ネタばらし✖
⑥ SNSへの拡散はどんどんしましょう
そして「もう一度7才の目で算数を」が始まりました。
数が大きくなるとどうなる
数の単位は一、十、百から始まって一番大きな単位は「無量大数」。ネットで調べると10の68乗です。
何を数えるときに使うのかと質問しましたが、「星の数くらいですかねー」とのことでした。
実習1 団体戦
3人一組になって向き合い、一人がサイコロを振り、奇数偶数によりあみだくじのような盤面を進んでいくというものです。
やり方の指示はありましたが、目的の説明がなかったので、50人以上の大人が意味も分からずサイコロを振り続けました。
サイコロを10回振れば上がりで、その場所にシールを貼っていきます。シールは24枚ありましたので、240回サイコロを振ることになります。ひたすら生徒は振り続けました。
後半になると、おぼろげながら意味が分かってきました。大数の法則なのですね。生徒の結果を集計すると偏差値の表のような山形ができあがりました。なるほど……。
実習2 個人戦
次は同じくサイコロを使ってすごろくゲーム「熊さんから逃げろ!」でした。最短で6回振れば無事に逃げ切れます。すごろくで言う「あがり」です。
6回で逃げ切れた生徒が1名、7回は2名でした。51回、63回、73回、125回など、まるでオークション会場のような声が上がり続けました。
極めつけは時間内に逃げ切れなかったという方もいらっしゃいました。ご本人の名誉のために、N教頭としておきます。
ここまで書いて、はて?この個人戦の目的は何だったのか思い出せません。これも大数の法則だったのでしょうか。聞き逃していたのなら田中先生すみません。
授業のまとめ
①数を数えるということは数字と物、あるいは数字と数字を対応させるということ。
②整数の始まりはあるが終わりはない。
③個の力を合わせると大きな力になる。
授業後の感想
大人になっていても、サイコロを振るのは楽しかったです。特に個人戦は大いに白熱してしまいました。
この授業を機会に中学校の数学からやり直すと楽しいかもしれませんね。
(授業レポート:読書部 小川浩史)
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