23/07/01 株式会社 Innovation Power 宮島 衣瑛(みやじま きりえ)先生 授業レポート

目次

23/07/01 株式会社 Innovation Power 宮島 衣瑛(みやじま きりえ)先生 授業レポート

テーマ「生成AI時代の教育と創造性」

 

1.生成AI時代の教育

宮島先生の授業は「僕は何歳に見えますか?」から始まりました。年齢は26歳、熱中小学校講師の中で、最年少だとのことです。

「テクノロジーを基盤とした、新しい時代の教育をデザインする」を目標として研究を進められています。

また、学校教育現場のスタイルが、伝達メディアの変化は有るにしても、明治時代からほとんど変わっていないことに疑問を呈されていました。

先生は現在、ビジネス分野・社会貢献分野・研究分野と多岐に渡って活躍され、熱中小学校での授業は本校で9校目となるそうです。

 

2.いま社会で起きていること

ChatGPTやStable Diffusionなどの生成AIの爆発的な変化により、これからの人間の知的生産活動は根本的に変えられてしまう可能性が高くなります。

ChatGPT生成AIは人工知能によって、人間が作製したものと見分けがつかないような音声や画像、文章などを作り出すことができる技術です。

 

  • ChatGPTの得意分野

・価値に関する議論を伴う、対話的な学び(ソクラテス問答法)

・すでに正解がわかっていることを、生成AIとの対話を通じて具体化してゆく学び

  • ChatGPTの不得意分野

・正誤判定を伴う学び

  • ChatGPTの本質

・自然言語でコンピュータに指示を出せば、膨大なデータの中から統計的に標準となる回答を出してくれる。

 

宮島先生は実際に生成AIを使って、高野山の案内パンフレットや絵画の作成などをおこない、数秒の内に画面上にそれらを出して説明してくれました。

 

3.AI時代の学びとは

生成AIの出現によって多くの人が簡単に創造者となれるため、「作品の価値」が絶対的に下がってゆきます。そのため自分の価値判断基準に応じた自己判断力をしっかり持つこと、本物を見極める力を養うことが必要です。

・「本物」に触れ、見る目を養う

・新しい世界と出会い、そこで歓びを体験する

・「簡単なことは面白くない」「わからないけど面白い」に気付くことが必要

 

宮島先生は「創造的な人」と「消費しかしない人」との間に大きな差が生まれることが今後の課題になると考えています。経済的に豊かな家に生まれたかどうか、文化的なものに関心の高い環境に居るかどうか、そのような社会文化資本の差によって生じる格差がより一層拡大する可能性が高くなるのではないかと懸念しています。

 

4.まとめ

AI時代に問われることは、「自分は何をしたいのか、何が好きなのか、何をいいと思うのか」といった価値観に関すること。そのため、自分自身の価値観を鍛える必要があります。

「創造的な学び」を得、自らのプロジェクトに情熱と遊び心を持って取り組み、自分一人だけではなく仲間と一緒に協同的に学んでゆくことが大切となるのです。

 

  • 創造的な学びを促進する4つの要素

・Project 取り組むこと

・Passion 情熱

・Play 遊び

・Peers 仲間

 

5.授業後の感想

生涯学習(Life long learning)は熱中小学校の大きなテーマの一つと思われます。

生成AIの進歩は、生涯学習を効率的に進める手助けとなり、大きな可能性を示していただきました。常に新しいことにチャレンジし、学び続けたいと思います。

「自分で何かを生み出しながら、知識や経験を得ていく活動をする」

創意工夫と試行錯誤を繰り返しつつ、自分なりにそんな生き方をしてゆこうと考えています。

 

今回の宮島先生の授業での貴重な学びの数々、本当に有難うございました。                

 

                    (授業レポート:読書部 木村年克)



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