和田先生の授業では、かつらぎ町の文化財保護と保存に関して説明していただきました。
文化財について
文化財は将来にわたって残していくべきみんなの宝物です。かつらぎ町は歴史文化の宝庫で、国の指定文化財が18件、県指定文化財が27件、町指定文化財が29件あり、年々増えています。また、31件の埋蔵文化財や登録文化財など全て合わせると100件以上あります。さらに未指定のものを含めると数千件に及びます。
東渋谷遺跡の発掘調査
小学校の改築にあたり、発掘調査を行ったところ、柱をたくさん使い、強固に作られた竪穴式住居が発掘され、1700年前(弥生時代)の税の集積所であったことがわかりました。東渋谷遺跡は報告書に記録する記録保存によって保護され、小学校の改築工事が進められました。
佐野寺跡の保存活動
佐野寺跡は宅地造成と保存活用との2つの案が上がっていました。所有者の方と相談を踏まえ、町で購入し、整備することとなりました。掘削作業などは住民と共同で行い、現地の説明会や学習会は今でも行われています。こういった普及活動を通じて、土地に眠っている文化財の保存に対する町民の理解を得ていっています。
三谷坂の世界遺産登録
2012年時点では三谷地区には文化財がありませんでしたが、丹生都比売神社と丹生酒殿神社は神主が兼任することとなっているなど、非常に密接なつながりがあり、文献から丹生酒殿神社から天野を経て高野へ詣るルートがあったことがわかっていました。そんな中、県から他に世界遺産の候補がないか?と連絡があったことを機に、三谷坂の世界遺産登録が進んでいきました。
文化財の活用について
和田先生は過去に川上酒の資料館だったところを拠点に仕事をしていましたが、2018年に廃館されることが決まり、ずっと続く資料館となる施設を設置する必要性を感じ、庁舎や公民館への文化財の展示、子ども向けの体験教室など、文化財の活用に力を入れ始めました。
そういった活動を経て、現在、天野に文化財拠点施設を建設しています。
まとめ
なかなか踏み込みにくい文化財の世界に触れることができ、地域の魅力について、今一度見直してみるきっかけになりました。文化財拠点施設の完成を楽しみにしています。和田先生どうもありがとうございました。
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